個性的な賃貸住宅
ターゲットの限定
最近は、特定のニーズにあった賃貸物件を建築するところも増えています。
高齢者物件だけではなく、都心の高額所得者向けの賃貸住宅や戸建て定期借家住宅など個性的な賃貸住宅が供給されつつあります。
そして、ターゲットとなる入居者を明確に絞って成功を収めているアパートやマンションも多くあるのです。ただ、注意すべきなのはターゲットを絞り込むことによって、転用が困難になること。慎重に検討する必要があります。
ターゲットを絞り込んだ賃貸住宅の例を挙げてみましょう
◆ペットと暮らせる賃貸住宅
・原則として、ペットを飼う人しか入居できないことにする。もし、飼う人と飼わない人も共同で住んでもらうなら、お互いに気持ちよく住めるように工夫する
・ペットを飼うにあたってのマナーを守れない人は、契約更新時に再契約できないように定期借家契約を導入する
◆農園付きの賃貸住宅
・入居者に無料で農園を貸し出し、栽培可能にする
・農園の手入れは入居者が行うなどルールを明確にしておけばオーナーとのコミュニケーションもスムーズとなり、家主と入居者の密な関係が築ける
◆音大生用の賃貸住宅
・大きな楽器を持ち込めるように床面積が通常の物件に比べて広くなっている
・安心して音楽の練習ができるように部屋を強力な防音仕様にしてある
家賃が高めであっても、これらは周辺の賃貸住宅と比較して、経営がうまくいっているケースが数多くあります。
ただ、周辺環境や契約条件、管理体制など企画をつくる際に、創意工夫していくことが大切なのは言うまでもありません。