トラブルを防ぐために
トラブル防止策
近年、原状回復の問題や敷金返還などのトラブルが増えています。先々のトラブルを防止するためにも契約内容をきちんと説明し、納得してもらった上で契約することが大切です。入居者とのトラブルを回避するための対策には例として、
□入居時の立会い
・ どの部分が消耗し、破損しているかを借主と共に確認する。室内を写真撮影しておけば、入居後の破損が明確になる
・ 入居時の様子を書面にして、捺印してもらうようにする
□退去時の立会い
・ 入居時と同じく、退去のときも借主と一緒に破損している箇所などを確認して書面にしてもらう
・ もし、トラブルになりそうな場合は写真やビデオに残しておく
□退去時の費用を説明する
・ どれくらい費用がかかるか契約する際に説明しておく。敷金の範囲内であれば、大体納得してもらえる
・ 一定額以上、費用はかからないことを伝えておく
少額訴訟
近頃は、契約内容等をめぐって、入居者から少額訴訟を起こされるケースもあるので、できる限りの証拠を残しておくことが重要です。
少額訴訟は、当事者が弁護士に頼らずに、60万円以下の金銭支払いをめぐるトラブルを裁判で進めていく訴訟手続きのことです。家賃の請求など、金銭支払いを求める訴訟に限り、簡易裁判所に少額訴訟を提起できます。
少額訴訟は、1回の期日で審理を完了しなければいけないので、1日審理で即日判決となります。また、すぐ取り調べることが可能な証拠に限り、証拠調べが行なわれます。当事者は自分の主張をまとめて、提出できる証拠をできる限り用意することが必要です。
一審判決のため、不服申立があっても控訴不可となります。そのかわり、判決を下した裁判所に対して異議を申し立てることは可能です。