消費者のニーズにあった住宅を
需要のある物件
これからアパート・マンション経営に取り組むのなら、消費者のニーズに合った物件を建てる必要があります。そうでなければ、アパート・マンションを建設したものの入居者が決まらず、借入金で払った建設費用の返済も滞るという事態になりかねません。
では、どういったアパート・マンションならニーズがあるのでしょうか。今、求められている住宅は個性のあるアパート・マンションということができます。では、個性とは何なのか例を挙げてみましょう。
・廊下が広い ・駅から近い ・周囲に利便性のある店や施設が多い
・部屋が広い ・天井が高い ・ユニバーサルデザイン
・日当たりがいい ・バリアフリー ・外観がおしゃれ
などです。例えば、ドラマの主人公が住むような部屋が女性に人気であったりします。高齢者には、周辺に病院などがある物件が求められます。
駐車場にも個性を
駐車場経営は、車の保有台数と密接な関係にあり、車が増えれば駐車場に対するニーズは高くなっていきます。国内の車両保有台数は年々、増加しており、駐車場経営を試みる人も多いようです。
駐車場にも個性が求められます。アパート・マンション経営と同じく、利用者の嗜好と意識をとらえて考えることが大切です。主に、安全性・おもてなし・使い勝手などが重要なキーワードといえるでしょう。
駐車場にもいろいろな種類があり、「平面式」「機械立体式(多段式)」「自走立体式(プレハブ式)」などがありますが、やはり、その土地に合った駐車場を造ることがポイントといえます。
近頃、1人で複数の車を所有する人も意外と多く、こうした人向けのおしゃれなガレージの需要も増えてきており、そのニーズに応えていくことも重要だと思われます。
高齢者を意識した物件
高齢者のための住宅
需要の不足している物件を用意することは、アパート・マンション経営を成功させるためには必須といえます。では、どういった物件が求められているのでしょうか。
そのひとつに高齢者を意識したアパート・マンションが挙げられます。今後、ますます少子高齢化が進んでいくことを考えると、それに伴って需要も高くなっていくことは明らかです。
民間の賃貸住宅においては、高齢者には連帯保証人がいない場合が多いため、入居を敬遠する傾向が見られます。そのため、高齢者が安心して暮らせるために平成13年に「高齢者の居住の安定確保に関する法律」が施行されました。
では、その法律の中身を少し紹介していきましょう。
「高齢者の居住の安定確保に関する法律」より
○「民間事業者の取組を支援する高齢者向け優良賃貸住宅制度」
高齢者が安心して生活できる住まいを確保する
○「賃貸住宅の登録・閲覧制度」
高齢者の入居を拒まない
○「終身建物賃貸借制度」
高齢者が安心して住み続けることができる
「高齢者の居住の安定確保に関する法律」では、「高齢者自らによる持ち家のバリアフリー化の推進」「一括償還型バリアフリー・リフォーム融資制度」などで、高齢者の自宅のバリアフリー化を支援しています。
また、バリアフリーの整備には国から(共用部分の階段・廊下などのバリアフリー化のための整備費用)3分の1、地方公共団体から3分の1の補助が一定の条件のもとにつきます。
加えて、一定の収入基準以下の世帯に対する家賃補助がつくこともあります。物件をバリアフリー化して、国や地方公共団体から補助金を得るのもひとつの方法です。