収入と収益・支出と費用
違いを理解する
黒字倒産などは、収益が費用を上回って利益は出ているにも関わらず、収入が支出より少ないために資金が足りなくなっている状況のことを指します。
このような資金不足に陥らないためには収入と収益、支出と費用の違いを頭に入れておく必要があります。収入から支出を引いたものを収支計算書(キャッシュフロー)といい、収益から費用を差し引いたものを損益計算書(インカム・ステートメント)といいます。
収益(収入)であって収入(収益)でないもの、費用(支出)であって支出(費用)でないものを理解する必要があります。
安定経営に求められる計算
経営を安定させるために、必要な3つの計算式を挙げてみます。
○利益 = 収益 - 費用
収益から費用を差し引いた結果としての残高が利益と考える計算式です
○収益 = 費用 + 利益
事業として必要な費用が把握できる場合、目標とする利益を加算して必要売上高を決定する計算式です
○費用 = 収益 - 利益
目標売上高と目標利益の差額により、費用をどれだけにすればよいかを考える計算式です
減価償却費
費用の中に「減価償却費」があります。減価償却費とは、建物のように年月を経るにつれて価値が減少していく資産について、その減価分を経費として算出した金額のことを指します。ですから、減価償却費は支出とはなりません。
土地については、時間の経過によって価値が下がるというわけではないので、減価償却の対象にはなりません。